BCG接種について
2013.10.30
BCG接種は乳幼児の予防接種の種類が増加したこともあり、全国的に、接種期日が制限される集団接種から各医療機関で受けられる個別接種に変更されつつあります。 茨木市においても平成25年12月からの個別接種を目指し、医療機関向けの説明会も行われています。 その説明会に参加しましたが、BCGは定期接種の割には話題にあがることが少なく、まだまだ理解されていない部分があることを改めて実感しました。 そこで、この機会にBCGのことをおさらいしてみたいと思います。 BCGとは 結核を予防するワクチンの名称で、牛がかかる結核菌を弱毒化させたものです。 BCGの効果 日本においては平成24年度では2万1千人以上が発症し、先進国では最も多くなっています。そのうちの1.7%の方が死亡しています。10歳以下の患者は全体の0.2%ですが、乳幼児では髄膜炎や全身性の結核が多く、重症化するため、日本では生ワクチンであるBCGが実施されています。 一般に結核の発症の52〜74%、髄膜炎や全身性結核の64%〜78%が予防できると報告されています。 BCGの接種年齢 平成25年4月1日より生後1歳に至るまでの間に接種することなりました。標準的な接種年齢は生後5か月から8か月の間です。 BCG接種の接種方法
接種したところは2〜3週間後にぽつぽつと腫れてきて膿が出ることもありますが、数か月で自然に治ります。また接種して1〜2か月してから脇の下のリンパ節が腫れてくることがあります。生まれつき免疫が低下している子どもに接種した場合は菌が全身に広がることがあります。 接種後3〜10日以内に発赤や腫脹、膿がでてきたら、接種前から結核にかかっていた可能性があります。これはコッホ現象といい、ワクチン接種の副作用ではありません。結核にかかっている可能性があるので、医療機関を受診してください。 上記より、BCGは他の接種方法と違うということがよくお分かりいただけたのではないでしょうか。 一番の違いは接種後、お子様の腕を固定しながら、触られないようにワクチン液が自然に乾くまで待っていただかなくてはならないことです。そのためには院内での待機場所の確保、接種可能人数やスタッフの調整などが必要となってきます。 私達は、これらの問題点をクリアしてからでないと個別接種は控えさせていただこうと考えています。 引き続き、新しい情報や詳細が決定次第ホームページにてお知らせさせていただきます。 よろしくお願いいたします。 |