大阪府茨木市の小児科医院「すぎた子どもクリニック」。

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第11回小児消化管感染症研究会:大阪大学中之島センター

小児消化管感染症と言えば大腸菌157等の出血性大腸菌感染症、カンピロバクターなどの細菌や、ノロウイルス、ロタウイルスなどのウイルスによるものがあります。
中でもノロウイルス感染症の患者数は突出しています。
ノロウイルスはヒトとチンパンジーしか感染せず、ウイルスの形は電子顕微鏡でわかっていますが、培養する事が出来ないために、その治療薬やワクチンの開発が簡単に行えません。

今回、ノロウイルスについて講義をしてくださったのは北海道大学環境創生工学部門 準教授 佐野大輔先生で、水質管理や下水処理を良くするために水中にいるウイルスについて研究されておられる工学博士です。
ノロウイルスは下水より河川に流れこみ、河川や海水を汚染し、生ガキ摂食によるノロウイルス食中毒はよく知られているところです。従ってノロウイルスは水を研究されている方々にも切り離すことができないウイルスとの事でした。医学とはあまり関係がないと思われた工学部で研究されていた事にまず私は驚きました。

講義はノロウイルスがどのようにして人に感染するかという内容でした。
ヒトの血液型は赤血球中のA、B抗原の組み合わせで決定されるのですが、それと同じ組織血液型抗原(HBGAと略します)が腸管の細胞からも分泌されています。
ノロウイルスの1タイプであるノーウォークウイルスをボランティアの人達に飲んでもらうと、HBGAが腸管からも分泌する血液型A型、またはO型の人のみが感染し、腸管から分泌しない人は全く感染しないという結果でした。そこから腸管のHBGAにノロウイルスが付着して感染するのではないかという可能性が出てきました。
またノロウイルスのGU/4型は他のタイプよりも感染力と重症化の程度が強いと言われていますが、それは結合できるHBGAの種類が多く、その結合力も強いためとも言われています。

最近では腸内細菌の一部がHBGAのうちのA型抗原を分泌しており、その細菌とノロウイルスが付着する事もわかっています。細菌に付着したノロウイルスの大きさはウイルス単体と比べると、大きいので、下水の処理がより簡単となり、それにより水質もさらに良くなると期待されています。
ただ、一方で、ノロウイルスの感染とHBGAと関係がないとの報告もされており、最終的な結果が出るまでは今後まだまだ研究する必要があります。

Dr.sugita一言コメント

ノロ感染において確定はしていませんが、血液型が感染に関与しているという事でした。 念のため、A型、O型の方は特に手洗いなど十分にして、感染しないよう、しっかりと対策を取っていただいた方が良いかもしれません。
また、B型やAB型の方が感染しないという保証はありませんので、安心せずにご注意ください。
毎年多くの方がノロウイルスに感染しています。日々一生懸命研究してくださっている方々に感謝して実態を解明されることを期待するところです。

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