大阪府茨木市の小児科医院「すぎた子どもクリニック」。

最新学会情報

耐性肺炎マイコプラズマ

今年はマイコプラズマ肺炎が茨木市でも小学生を中心に大流行しています。全国的にもここ10年間で最も患者数が多くなっています。
それに伴い今回は、脳炎・脳症などの重症の症例の発表が多くありました。
また従来効果のあった、マクロライド系抗菌薬(MLs:クラリシッド、クラリス、ジスロマック、エリスロマイシン)が効かない耐性マイコプラズマが高率に検出されたとの報告がありました。これらは2003年ごろより認められ当初は肺炎マイコプラズマのうちの5%程度でしたが、2010年で65%、2011年では約90%が耐性であったとの報告がありました。耐性のマイコプラズマ感染症の治療は、小児ではテトラサイクリン系抗菌薬であるミノマイシンやニューキノロン系抗菌薬であるオゼックスという薬剤を使用しますが、テトラサイクリン系抗菌薬はカルシウムなどと結合し骨発達障害や歯牙への色素沈着を認めることがあり、年少児(8歳以下、特に6歳以下の方)への使用は注意が必要です。またオゼックスはマイコプラズマに効果があるのですが、薬剤の適応菌種としては認められていません。一方、従来のMLsを使用しても耐性でないマイコプラズマ肺炎と比べて1〜2日発熱期間が延長しますが、治癒するという報告もありました。
マイコプラズマ感染症の治療については耐性マイコプラズマも考慮しつつ、子どもたちの年齢や病状により治療薬を慎重に選択する必要があります。

Dr.sugita一言コメント

今年は当院においても、MLsに反応しないことから、耐性肺炎マイコプラズマ感染症が疑われた患者様がおられ、中にはミノマイシンやオゼックスを使用した方もおられます。当院ではこれら薬剤については副作用や問題点をご説明し、ご理解いただいてから使用するようにしています。

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